◆現金化業者の指示で品物を買うときはリボ払いに注意
クレジットカードを現金化にするといくつかのリスクを伴います。
どういったリスクがあるかというと一番大きな問題は支払いがどうしても残ってしまうという点です。
品物を購入して代金を受け取れば現金化業者とは縁は切れますが、クレジット会社との縁は完済するまで残ってしまいます。
クレジットカードには分割払いとリボ払い、それからボーナスなどの一括払いなどがありますが、中でも厄介なのがリボ払いです。
リボ払いは月々に支払う代金を払い続けていると使える残高が増えてきます。
分割だと完済するまでは残高が増えていっても使うことはできませんが、リボ払いはサラ金と同じように残高が増えていくとまた使えてしまいます。
例えば10万円の買い物をして現金化すると約8万から8万5,000円ほど手元に残ります。しかしクレジットのショッピング枠は10万円使ったことになります。
それから毎月返し続けていくと使える残高が増えていきますから、そこでまた現金化することができるのでいつまで経っても返済の目処が立たなくなってしまいます。
返済が長引けば長引くほど利息もそれだけかかってしまいますから、仮に5年間リボ払いで払い続けてるだけでも相当な利息になってしまいます。
クレジットカードは実質年率がサラ金に比べて低いですが、ショッピング枠は総量規制に引っかからないため複数のクレジットカードを持つことができてしまいます。
怖いのが1枚のクレジットカードでも100万円使えるようになるケースがあります。
使わなければ信用機関でカードを作った記録は残るものの、借入残高はきれいな状態なので複数のクレジット会社からカードが作れてしまいます。
キャッシングはできないので買い物専用となりますが、数社のクレジットカードで300万円使えるとしたらそっくりそのまま現金化できてしまいます。
そうなるとリボ払いで支払う金額が月々5万とか10万になり、家賃を払っているかのような莫大な返済が待っていることになります。
クレジットカードのキャッシング枠があったとしてもそれを支払いに回してしまったり、サラ金の中でも審査の甘い闇金といわれる所に手を出してしまったりします。
そうなるとあっという間に借金だらけになり自転車操業状態となって最終的に破産してしまう事態になっていきます。
最初に現金化してリボ払いにしたがために、いつの間にか金銭感覚が鈍っていき、ついには借金を返せなくなるリスクが付きまとうので、くれぐれもリボ払いで返済するときには注意が必要です。
できることなら1回か2回の返済で終わらせるかまたは、12回や24回など分割払いにしておいた方が返済の目処が立てられます。
◆詐欺まがいのことをする業者に注意
現金化業者はピンからキリまであって本当に現金化してくれる業者もたくさんありますが、中には詐欺まがいのことをして1円も払ってくれない業者もいるので注意が必要です。
サラ金なら金融庁からの登録番号があるのでそこで見分けが付きますが、現金化業者の場合にはそうした登録番号というのがない所が多いので、本物か詐欺会社なのか見分けが付きにくいのが現状です。
口コミ情報などがあってもヤラセのことが多く信頼できないケースが多くあります。
本物の現金化業者はどうやって見分けたらいいのでしょうか?
見分ける方法はいくつかのポイントがあります。
一つは古くから営業している現金化業者かということです。
現金化業者のホームページを見ると会社情報が載っているので、資本金や経営している人の名前が掲載されています。
そこの所に開業年月が載っているので、いつごろから現金化業者として営業しているのか確認しておきます。
最低でも3年以上開業していれば安心ですが、開業して間もない1年未満だと警戒した方がいいかもしれません。
現金化業者によってキャンペーンで客を誘うこともあります。
開業して間もない所は換金率90%という宣伝をしたり、新規のお客様にキャッシュバックなどをすると宣伝している所もあります。
しかし、本当にそんな甘い話があるのかというと、実際にキャンペーンを行っているのはごく一部です。
ほとんどの場合、通常の換金率ですし、中には商品を送ってそのまま音沙汰なしという所もあります。
換金率は80から85%の所が一般的ですが、92%とか95%などと掲載されていたら要注意です。
老舗の店でもそうした換金率になっていたら、換金してくれるかもしれないですが、額面どおりにはならないので怪しいと思った方が良いでしょう。
また営業時間にも注意が必要です。
24時間いつでも換金できると宣伝している現金化業者がありますが、24時間営業しているのはネットやFAXの受付で、実際には9時から18時くらいまでの営業時間です。
実際の営業時間がどこにも書かれていないとき、24時間オペレーターが待機してるのかと思ってしまいますが、自動音声の通話がほとんどです。
そうした説明もない場合は、手抜き業者なので換金するときにボッタくられる恐れもあります。
現金化業者を利用するときに、営業時間もしっかり掲載されているかチェックしておく必要があります。
◆現金化するとクレジットカードの利用が止められることがある
クレジットカードの現金化は建前上は規約違反です。規約違反が発覚するとクレジットカードがいきなり使えなくなってしまいます。
光熱費や携帯料金の支払いでクレジットカードを使っていた場合、止められてしまうと生活に支障が出てしまうこともあります。
では、どういったときに現金化すると発覚してしまうのでしょうか?
一つは商品券などを毎回買っているときです。
クレジットカードでは商品券は買えないようにしてある店が多い中、たまに商品券を買えてしまう所もあります。
オークションサイトなどでも商品券は販売されていますが、一度その業者が発覚してしまうと利用履歴をチェックしてきますから、
商品券ばかり転売しているのがわかると、なんでもないときにある日いきなり利用制限されてしまいます。
利用が止められてしまうとあとは返済するだけのカードになってしまうので、完済するまでショッピングも出来なければキャッシングも出来なくなってしまいます。
最悪、新規でカードを作ろうとしてもクレジットカード会社の横のつながりがあって、審査が通りにくくなる可能性も出てきてしまいます。
ですからクレジットカードを現金化するときは商品券などを大量に買わないように注意しなければなりません。
ほとんどの商品券はクレジットカードが使えないようにしてあるので該当するケースは少ないですが、
商品券の場合は金券ショップなどで換金すれば92から95%ほどで現金に出来てしまうので、自分で換金してしまう人が後を絶ちません。
ノウハウを知ってしまうと、家電製品よりも商品券目当てでクレジットカードの現金化をしてしまうようになるので、クレジット会社から目を付けられると、
利用停止のリスクが高くなるのでこうしたことも忘れないことが大事です。
ゲームなどのソフトも現金化業者で扱っていることがあります。
そのとき毎回同じ店で同じソフトを購入しようとすると一人一本までと制限されてしまうこともあります。
人気のゲームは換金率も高めなのでつい同じ店で同じソフトを大量に買ってしまいがちですが、目立ちすぎるとやはりクレジットカード会社の方からも怪しまれるので、
ゲームソフトを購入するときはタイトルが異なるのを購入した方が安心です。
現金化業者によってはその辺配慮してくれるお店もありますが、中には商品券を購入するように指示をしてきたり、同じゲームを何本も購入するように指示してくることがあるので、
クレジットカードの利用停止になるリスクがあるときは、そこの現金化業者は使わないようにして他の現金化業者を探した方がいいかもしれません。
◆現金化業者と闇金がつながっている店に注意
クレジットカードで現金化したとき最初は良かったものの支払いが滞り、毎月遅延が出てくるとサラ金からも借りるようになり自転車操業状態となって、ついには破産してしまうといったことがあります。
そうなってしまった場合にどうなるかというとクレジットカードで現金化した場合は、免責が下りなくなることがあります。
破産法252条の1項2号にこう書いてあります。
免責が出来ない理由として「換金目的でクレジットカードを利用した金券の売買行為」。
これが証拠として残っていると破産ができなくなるので、クレジットカード会社から取り立てが続くことになります。
ギャンブル目的で借金をしたときも免責が下りにくくなります。
破産したくても破産できなくなってしまった場合、闇金へと走っていく人がいます。
免責がどうしても下りないときは弁護士に相談して、破産以外の債務整理をすれば難を逃れることができますが、
一人で解決しようと思うとどんどん闇に引きずりこまれてしまいます。
闇金はトイチと言われている業者もあって、10日で1割の法外な利息を取ることもあります。
実際そこまでひどくなくても通常のサラ金の何倍もの利息を取ることが珍しくありません。
資金繰りに困ったときに現金化業者に相談すると、クレジットカードが使えないとなれば闇金を紹介してくることもあります。
闇金は信用情報機関に審査をしないので、担保と保証人さえわかっていれば融資が出来てしまいます。
現金化業者を利用しただけなのに破産へとつながり、ついには闇金まで手を出すようになってしまったら人生そのものが詰んでしまいます。
こうしたことにならないようにするには、先ほど申したようにリボ払いにしないということと、たくさんのクレジットカードを現金化しないということが大切です。
◆個人情報の漏洩に注意
現金化業者は基本的にクレジットカードで買った品物を現金に換えるだけですから、クレジットカード番号を聞くことはありません。
しかし、中にはクレジットカードの番号を聞いてくる現金化業者もいます。
申し込みのときには、住所氏名、電話番号、銀行口座などを記入します。これは、どこの現金化業者でも同じです。
場合によっては生年月日を聞いてくることもありますが、クレジットカードの番号まで聞いてくるとなると悪用される恐れがあるので、申し込みをしてから番号を聞いてきた場合は早めにキャンセルした方が安全です。
信頼できる現金化業者なら住所氏名を記入してもその後個人情報は廃棄しますが、悪徳業者になるといつまでも個人情報を握っています。
ある程度個人情報が集まってくると今度は名簿業者に個人情報を転売されてしまいます。
クレジットカードの番号を教えなければ被害は最小限に防げますが、名簿業者に個人情報が渡るとダイレクトメールや商品を買わせる勧誘の電話などが来るようになってしまいます。
個人情報の漏洩を防ぐためにも現金化業者選びはきちんとしておくことが大事です。